どんな虫にお困りですか?

害虫の特徴と防除

ハチ(7) 寄生バチ

特 長

 ハチ類は分類上、二つのグループに分けることができ、一つはスズメバチのように体型的に胸と腹が大きくくびれているもの(細腰亜目)、もう一つがハバチのように、体型的にくびれが全くない寸胴の体型を持つもの(広腰亜目)です。細腰亜目は大型のスズメバチやミツバチなどに代表されますが、実際にはその大部分がコマユバチ、コバチ、ヒメバチなどの寄生バチによって占められています。
 寄生バチは他の昆虫に卵を産みつけるために数mmの産卵管を持っていますが、人には刺しません。害虫の天敵でもあり、基本的には益虫です。アオムシサムライコマユバチ、イガサムライコマユバチ、ゴキブリコバチなどは食材の野菜とともに屋内に持ち込まれたり、家屋害虫の天敵として発生しますが、食品などを扱う環境では他の不快害虫と同様に混入異物となる可能性があります。

防 除

 普通は防除の対象になりませんが、食品を扱っているところでは、多く発生すると食品に混入して問題になることがあります。普段は網戸か密閉性の良いサッシなどによって外部からの侵入を防ぎます。食材の野菜とともに屋内に持ち込まれたり、家屋害虫の天敵として屋内でも発生します。それらを見つけたら屋外に追い出すか、不快害虫用エアゾールを噴霧して殺虫します。また屋内にライトトラップを設置しておくと捕獲されます。