節足動物門 昆虫綱 ハエ目 力科 ナミカ亜科 ヤブカ属
衛生害虫、吸血害虫、ペット害虫
ヒトスジシマカは体長約4.5mm、体が黒色で、胸背の中央に白色の1本の縦線があり、脚は黒地に白帯が縞状についているのが特徴である。最も代表的なヤブカ類。
トウゴウヤブカは体長約6mmとやや大型。黒褐色で、胸部に黄白色の縦すじが数本あり、脚の関節部に白帯がある。
ヒトスジシマカは、東アジア、東南アジア、オーストラリア、アフリアなどに分布。日本では秋田県と岩手県が分布北限で、それ以南に分布する。
トウゴウヤブカは、東アジアから日本全土に分布する。
ヒトスジシマカは、昼間に庭先や墓地などでよく人を吸血し、アレルギー反応による痒みと腫れを引き起こす。デング熱の媒介者として重要である。また西ナイルウイルスを媒介する危険性もある。
トウゴウヤブカも墓地や林縁などでよく人を刺す。また本種は海岸の潮溜まりからも発生できるため、海水浴客や魚釣りをしていると被害にあうことがある。
ヤブカ類は、イエカ類と異なり、昼間に吸血活動をする。ヒトスジシマカはその最も代表的な種類である。発育の最適温度環境は25℃〜30℃で、産卵から羽化までの日数は2週間前後である。越冬は卵で行う。庭先や墓地、林中に生息し、墓石の花立、樹間や竹薮の切り株、空き缶、古タイヤなどに溜まった雨水などから発生する。
トウゴウヤブカも墓石の花立、樹間や竹薮の切り株、古タイヤなどから発生するが、その他に、海岸の潮溜まりからも発生する。ヤブカ類であるが、夜に家屋に侵入して吸血することが多く、発生源近くでは昼間も吸血する。卵と幼虫で越冬する。
ヒトスジシマカ