節足動物門 昆虫綱 ハエ目 力科 ナミカ亜科 イエカ属
衛生害虫、吸血害虫、ペット害虫
体長5.5mm、灰褐色〜赤褐色。腹部背面の各節に白帯がある。体や翅に斑紋は無く、脚も暗褐色で白帯はない。アカイエカの亜種。
世界の北半球に広く分布し、日本では北海道〜九州に分布。
人を吸血し、アレルギー反応による痒みと腫れを引き起こす。糸状虫症(フィラリア)を媒介する。また西ナイルウイルスが日本に侵入した場合に、その媒介者となる危険性が高く、注意を要する。
成虫は冬でも休眠せず、気温が高ければ吸血活動をする。日本で初めて発見されたのは1943年で、近年になって分布拡大させた。ビルの下水槽などから発生し、都市化が進んだ地域ほど多く発生する代表的な都市害虫。地下環境に適応した系統で、カ(蚊)柱を作らずに、狭い空間でも交尾ができる(狭所交尾性)。また吸血しなくても1回は産卵することが出来(無吸血産卵性)、その後は人から吸血することによって産卵を繰り返すことが出来る。幼虫期間は約10日で、産卵から2週間程度で成虫が羽化する。
チカイエカ(雌成虫)