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害虫の特徴と防除

野外の吸血害虫(3) ブユ 

特 長

 ブユ(別名:ブヨ)はハエ目、長角亜目、ブユ科に属する昆虫の総称です。形はハエに似ていますが、微小で、多くは3〜5mm程度のものです。日本には約60種が分布しています(早川、1994)。
 吸血するのは、雌成虫だけです。アシマダラブユ、キアシオオブユなどは人をよく襲いますが、吸血しない種もあります。
 年に数回、5〜10月に発生するが、春〜初夏に被害が多い傾向がある。日没前後と日の出前後の時間帯に盛んに活動し、群を成して襲来し、髪の中に潜り込んで吸血することも多くあります。また曇りで高湿度の時には日中も吸血することがあります。山地の渓流や平野部の小川・灌漑用水など比較的きれいな水が発生場所となります。
 刺されるとカ(蚊)よりも腫れがひどく、痒みは1〜2週間も続きます。刺された場所には1cmほどの腫れが生じ、その中心に赤い出血点が目立ちます。

防 除

 発生する環境と時間帯が限られていますから、春〜夏の早朝や夕方には発生場所に行くのを控えるようにします。行く場合には、長袖、長ズボン、帽子、軍手を着用して肌の露出を少なくし、露出部には防虫忌避スプレーを噴霧し塗布します。また携帯用の蚊取り器や蚊取り線香を身に付けるとあまり吸血されません。殺虫剤エアゾールは、群がって来た時に、その空間に広角に噴霧します。
 刺された場合には、虫刺され用の軟膏を塗り、腫れがひどい場合は湿布をして冷やします。多数に襲撃されると症状がひどくなりますから、その場合には、病院で医師に診てもらいます。

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