植栽害虫とは家の庭に植えられた樹木や草花を食害する昆虫を指します。
食害する昆虫として桜の害虫として有名なアメリカシロヒトリがあります。桜の害虫として有名ですが、桜以外にも百数十種の広葉樹の葉を食べ、果樹の害虫にもなります。アメリカシロヒトリはチョウ目のヒトリガ科に属するガで、体長約30mm、通常は年2回の発生で、本州南部では3回発生する地域もあります。
蛹で越冬、成虫は300〜800個の卵を葉裏に産みつけ、幼虫は3齢まで薄い糸を張ってその中で集団生活し、4齢以降は分散して葉を食害します。
外来種で日本には第二次世界大戦直後にアメリカ大陸から持ち込まれ、その後急速に分布を拡大しました。
卵の付いた葉を見つけたら取り除きます。幼虫が小さな時期は糸で造った天幕の中に集合していて外から見つけやすいので、その部分の枝を切り落とし、殺虫剤を噴霧するか、焼き払います。幼虫が大きくなると分散する習性があるため、庭に植えてある樹木に幼虫が見られたら、早めに市販の園芸用殺虫剤(乳剤)を散布します。
成虫は照明に誘引されて飛来するため、照明を変えます。また窓にはフィルムを貼ります。照明付近の外壁などには、ガ用のエアゾールを吹き付けておきます。外に光が漏れない場所にライトトラップを設置します。屋内に侵入した場合には、ガ用のエアゾールまたは不快害虫用エアゾールを噴霧します。