日本には少なくとも700〜800種は生息すると見られていますが、分類研究があまり進んでいないため正確な生息種がはっきりしません。体全体をロウ物質で覆い、一見虫ではなく白い貝殻状のものに見えます。実際はカメムシの仲間です。
植物に取り付き、針状の口で植物の汁液を吸って餌とします。白いロウを被って植物に取り付くのは、実は雌と成熟幼虫です。
古くから農作物や果 樹の重要な害虫で、一般家庭の庭に植えられた園芸植栽、室内の観葉植物にも付いて植物を枯らしてしまいます。また植物を枯らさないまでも、その取り付いた様が非常に見苦しく、景観上の害も与えます。
カイガラムシを駆除する園芸用殺虫剤が市販されているので、対象植物に合ったものを散布します。虫がとりついた株や枝を、虫ごと取り去って捨てます。
屋内に侵入したオオワラジムシに対しては、丹念に捕殺するか、エアゾールを噴霧して殺虫します。風通しの悪い樹木は発生しやすいので、適度に剪定することは予防に効果的です。