節足動物門 唇脚網 ゲジ目Scutigeromorpha ゲジ科Scutigeridae
不快害虫
ゲジは体長約19〜28mm、灰黄色で背面に暗緑色の3縦線が走り、15対の長い歩肢を持つ。眼は数百の単眼が集まった複眼状をしている。
オオゲジは40mm程度であるが、長い肢を含めると100mmを超える。
ゲジは東アジアに分布し、日本全国に分布する。オオゲジは東南アジア〜東アジアに分布し、日本では関東以南に分布する。
ムカデのように人を吸んだりすることはないが、大型で長い脚と触角を持ち、動きが非常に早いため、その姿だけで非常に嫌われている。
ゲジが正式和名であるが、ゲジゲジと呼ばれることが多い。
ゲジは夜行性で、昼間は庭の石の下や草むら、床下などに生息する。家屋内でも、ゴミが溜まったような場所に良く出現し、乾燥を嫌う。主に夏〜秋にかけて、採餌や越冬などのために屋内への侵入する機会が多くなる。肉食性で、昆虫やクモを捕らえて食べる。生きた餌しか食べないので、動きは非常に敏捷である。晩春から初秋にかけて毎日のように産卵し、孵化直後の幼虫は4対の足を持ち、その後成長するごとに増えていき、成虫では15対の足となる。成熟するのに2年ほどかかり、寿命は5〜6年と推定されている(安富・梅谷、1995)。
オオゲジもほぼ同様な生態、生活史である。
ゲジ