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害虫の種別の説明

節足動物門 昆虫綱 ハチ目 アリガタバチ科 Bethylidae

シバンムシアリガタバチ Cephalonomia gallicola (ASHMEAD)

害虫のカテゴリ

刺咬害虫、混入異物

形 態

 雌は体長約2mm、雄は1.5mm。 赤褐色で光沢があり、雌は無翅だが雄は有翅と無翅の2型がある。 一見アリにそっくりだが、腰のくびれ部分に節がなく、触角の形が異なる。

分 布

 シバンムシアリガタバチは全世界に分布し、日本では本州、四国、九州に分布する。1975年に名古屋市近郊で発見された後、松山市、福岡市から報告され、現在では関東以西では各地に分布する。

被 害

 人を刺す。刺された部分はアレルギー反応により、腫れと痒みを生じる。夜間に刺されることが多い。

生 態

 シバンムシアリガタバチは、乾燥食品などの害虫であるタバコシバンムシやジンサンシバンムシの幼虫に寄生する天敵(寄生蜂)であるが、家屋内で発生すると人を刺す害虫となる。刺す針を持っているのは雌だけである。 一般に、畳床に発生したタバコシバンムシに寄生していることが多く、鉄筋高層住宅で被害が多い。またシバンムシ類が発生している食品工場内でもしばしば発生する。
 春から秋にかけて活動し、年に4〜5回発生する。3月、5月上旬〜7月上旬、および8月中旬〜9月中旬にかけて被害が増加する傾向がある。雄は2〜3日の寿命であるが、雌は2ヶ月間生存し、生涯100卵余りを産み付ける。10月以降の雌成虫はそのまま越冬して翌春活動を再開する(桃井、1982:伊藤、1980)。
 卵は長径約0.3mmの楕円形で、淡黄色。雌成虫は毒針でバンムシの幼虫を麻痺させ、その体表に数卵ずつ産み付ける。幼虫はシバンムシの老熟幼虫や前蛹に外部寄生し、繭を紡いで蛹化し、羽化する。室温約25℃の条件で、幼虫期は4〜5日間と短いが、蛹期は10〜12日間と長く、産卵から22〜25日で羽化に至る。30℃では約18日で羽化する。有効積算温量は255日度で、15℃以下では発育を停止する(桃井、1982)。

防 除

詳しい防除方法は群のページをご覧ください。

シバンムシアリガタバチ

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