節足動物門 昆虫綱 ノミ目 ノミ科
ケオプスネズミノミ Xenopsylla cheopis Rothschild
イヌノミ Ctenocephalides canis (Curtis))
衛生害虫、吸血害虫、ペット害虫
ケオプスネズミノミは体長1.5〜2mm、頭が丸くて目が丸く、額や胸部に棘櫛がない。
イヌノミの体長は雌3〜4mm、雄2〜3mm、頬棘櫛がある。ネコノミとは頭部前縁が強く丸まる点で異なる。
ケオプスネズミノミは世界各地に分布し、日本では本州、四国、九州に分布する。イヌノミは全国各地に分布する。
ケオプスネズミノミ、イヌノミともに人も吸血し、刺されるとしつこい痒みや腫れを引き起こす。ケオプスネズミノミはペストを媒介することで有名である。現在日本ではペスト菌は存在しないが、もしも侵入した場合には流行する危険がある。また発疹チフスに似た症状の発疹熱のリケッチャを媒介する。
ケオプスネズミノミはクマネズミやドブネズミのほか、人をはじめ数十種の哺乳類から吸血する。夏に多く発生する。
イヌノミは、イヌのほか多くの哺乳類、時には人を吸血する。幼虫は犬小屋の中やゴミの中に生息する。
発生場所が特定できない場合には、掃除機で念入りに清掃してから殺虫燻煙剤を使用する。ノミによる被害は膝から下を刺されることが多い。