節足動物門 昆虫網 コウチュウ目 ヒラタキクイムシ科
建材害虫、家具害虫、文化財害虫、不快害虫
アフリカヒラタキクイムシは体長2.5〜4.0mm、赤褐色〜暗褐色で、ヒラタキクイムシと非常に良く似ている。複眼前方にある横の切れ込みが浅く、雌の腹部第6節の後縁に毛がある点で区別できる。
アメリカヒラタキクイムシもこれらに非常に良く似ているが、上翅の筋の間(間室)の点刻列が2本である(他種は1列)。
アフリカヒラタキクイムシは東南アジア、インド〜中近東、アフリカに分布。日本では東京・愛知・奈良・大阪など関西地方で発見されており、近年増加傾向にある。
アメリカヒラタキクイムシは北アメリカ、ヨーロッパに分布する。日本では、近年、関西で発生事例が知られている。
2種ともヒラタキクイムシと同様に家屋の建材に使われているラワン材や合板を主に食害する。アフリカヒラタキクイムシが発生した場合には、一般にヒラタキクイムシより食害が激しい。
アフリカヒラタキクイムシはヒラタキクイムシよりも低温に弱いと考えられているが、冬季の暖房の普及により、国内での分布を広げつつある。ヒラタキクイムシより幼虫の発育が早く、越冬できさえすれば年2回以上の発生が可能で、増殖力が高い。昼に室内を飛翔する。
外国産の木材についてくることが多いので、増築・改築のときや日曜大工で板材を買い求めるときは虫の穴が開いていないか十分に確認する。
アフリカヒラタキクイムシ