節足動物門 昆虫綱 チョウ目 ヒトリガ科 Arctiidae
有毒害虫、不快害虫、園芸害虫
幼虫は全体的に黒色だか、一部暗褐色な部分も混り、全身が毛で覆われている。幼虫の体長は18mm程度。
宮城県以南の本州、四国、九州、南西諸島に分布する。平野部や市街地などの家屋周辺に比較的多い。
幼虫の背面の瘤状の部分には毒棘があり、触れると刺されて痛みを感じる。また痛みの後、発疹する。
幼虫は、庭の植栽の地面や建物の基礎周辺に生えたコケ類、屋根や軒、板塀などに生えているコケ類を食べて育ち、壁面を這い上がったり、屋根から糸をひいて降りてきて、屋内にも良く侵入する。関東では、成虫は3月下旬〜4月下旬、6月下旬〜7月上旬、8月下旬〜9月上旬の、年3回発生する。蛹で越冬する。昔は代表的な家屋害虫(毒虫)だったが、茅葺屋根が減ってしばらくの間は害虫として重要ではなくなっていたが、近年(特に2000年以降)、急にまた個体数が増えてきて、問題化している。
ヤネホソバの幼虫