どんな虫にお困りですか?

害虫の種別の説明

節足動物門 昆虫綱 コウチュウ目 ホソクビゴミムシ科Brachinidae

ミイデラゴミムシ Pheropsophus jessoensis Morawitz
コホソクビゴミムシ Brachinus stenoderus Bates
オオホソクビゴミムシ Brachinus scotomedes Redtenbacher

害虫のカテゴリ

不快害虫、悪臭害虫、有毒害虫、混入異物

形 態

 ミイデラゴミムシは体長11〜18mm、頭部、胸部は黄色で黒紋があり、上翅は黒地に黄色の外縁と1対の紋がある。
 コホソクビゴミムシは体長5.5〜11.5mm、頭部、胸部、脚は黄褐色で、上翅は青黒色。近縁種のオオホソクビゴミムシもこれに似ているが、体長が11〜15mmで、細長い。

分 布

 ミイデラゴミムシは北海道、本州、四国、九州、奄美大島に分布。コホソクビゴビムシ、オオホソクビゴミムシは北海道から九州まで分布。

被 害

 この仲間は俗にヘピリムシとも呼ばれ、捕まえようとするとプッ!と爆発音とともに尾端からガス状の防御物質を発射する。
ミイデラゴミムシのガスは特に悪臭が強烈で、ガスの噴射方向を自在に変えることができ、指などに発射されると灼熱感があり、濃厚なガスを浴びると皮膚が茶色になる。温度は約100℃に達する(小西・田中、1994)。体内の器官でハイドロキノンと過酸化水素が別々に作られ、噴射直前にこれらが爆発的に反応して、ベンゾキノンのガスとなって発射される。
 コホソクビゴミムシ、オオホソクビゴミムシも同様なガスを発射し、直後は虫の周辺が白い霧状に覆われる。コホソクビゴミムシは夜間照明にも飛来する。

生 態

 ミイデラゴミムシは民家周辺のほか市街地にも生息している。コホソクビゴミムシ、オオホソクビゴミムシは、河原や比較的乾燥した場所に生息していることが多い。いずれも4〜10月に活動し、昼は石の下などにいる。土中や崖の隙間の中で成虫越冬する。
 これらの幼虫は昆虫の卵に寄生し、特にミイデラゴミムシはケラの卵塊を食べて成長するため、ケラの減少とともに少なくなってきている。成虫はガの幼虫や小さい昆虫などを捕食する。

防 除

詳しい防除方法は群のページをご覧ください。

ミイデラゴミムシ

この害虫が属する群
この害虫のグループ