節足動物門 昆虫綱 コウチュウ目 オサムシ科Carabidae オサムシ亜科Carabinae
マイマイカブリ Damaster blaptoides Kollar
アオオサムシ Carabus insulicola Chaudoir
クロオサムシ Carabus albrechti Morawitz
クロナガオサムシ Leptocarabus procerulus (Chaudoir)
エゾカタビロオサムシ Campalita chinense (Kirby)
不快害虫、悪臭害虫、有毒害虫
マイマイカブリは体長26〜65mm、細長い独特の形態をしており、地域によって色彩が異なる。
クロオサムシは体長17〜26mm、銅色〜黒色まで地域変異がある。アオオサムシは体長22〜33mm、緑色で部分的に赤銅色を帯びるが、その程度には地域差がある。クロナガオサムシは25〜34mm、黒色で、背面は光沢がない。
エゾカタビロオサムシは26〜34mm、銅色〜暗銅色で上翅に金色の点刻が3列ある。後翅が発達し、飛ぶことができる。
マイマイカブリは日本特産の種類で、北海道〜九州、および佐渡、淡路、伊豆諸島に分布する。
アオオサムシ、クロオサムシは、北海道〜本州中部に分布し、中部以南にはいずれもその近似種が分布する。クロナガオサムシは本州、九州に分布し、北海道や四国に近似種が分布。
エゾカタビロオサムシは小笠原諸島を除く日本全土に分布する。
マイマイカブリは、捕まえるとメタアクリル酸とエタアクリル酸を主成分とする液を腹部末端から噴射する。強い酸の臭いがし、皮膚につくとピリピリと痛みを感じる。多量に付いた場合には灼熱感を覚え、その部分が白色となり、その後黒いカサブタとなって、剥離後は痕跡を残したという(馬場、1936)。
アオオサムシ、クロオサムシなど他のオサムシ類も、捕まえるとメタアクリル酸を主成分とする酸臭の液を腹部末端から噴射し、皮膚に付くとヒリヒリ痛み、目に入った場合には激痛となる。
オサムシ類はオサムシ亜科に属するグループの総称で、ゴミムシの中でも大型種からなり、日本から約35種が知られている。カタビロオサムシの仲間以外は、いずれも飛ぶことができず、地域によって色彩変異が多様である。
オサムシ類はいずれも夜間活動性で、春〜秋に活動し、冬は土中や朽木の中で成虫が越冬する。
マイマイカブリは成虫、幼虫ともカタツムリを好んで捕食する。アオオサムシ、クロオサムシは成虫、幼虫ともミミズをよく捕食する。エゾカタビロオサムシは樹上でガの幼虫を捕食する。
マイマイカブリ