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害虫の種別の説明

節足動物門 昆虫綱 コウチュウ目 テントウムシ科 Coccinellidae

オオニジュウヤホシテントウ Epilachna vigintioctomaculata Motschulsky
ニジュウヤホシテントウ Epilachna vigintioctopunctata Fabricius
ルイヨウマダラテントウ東京西郊型 Epilachna yasutomii Katakura
インゲンテントウ Epilachna varivestis Mulsant

害虫のカテゴリ

園芸害虫、不快害虫、悪臭害虫

形 態

 オオニジュウヤホシテントウは体長6.5〜8mm。赤褐色〜橙色で上翅に合計28個の黒紋がある。
 ニジュウヤホシテントウは体長6〜7mm。オオニジュウヤホシに似るがやや小型で斑紋も小さい。
 ルイヨウマダラテントウ(東京西郊型)は体長6.5〜8mm。オオニジュウヤホシによく似るが、地色がより濃色で光沢がある。これらは分布地で区別がある程度可能である。
 インゲンテントウは体長6〜8.5mm。上翅の黒紋は8個で、やや細長い。

分 布

 オオニジュウヤホシテントウは北海道から九州まで分布し、関東以南では比較的高地に分布。
 ニジュウヤホシテントウは関東以南に分布し、平地に普通。
 ルイヨウマダラテントウ(東京西郊型)は、関東〜中京に分布し、東京〜東海地方では最も普通の種類となる。
 インゲンテントウは本州中部に分布する。

被 害

 オオニジュウヤホシテントウ、ニジュウヤホシテントウ、ルイヨウマダラテントウは幼虫、成虫ともジャガイモ、ナスなどのナス科作物の葉を食害する。大きな畑よりも家庭菜園などで被害が大きい。
 インゲンテントウはインゲンなどのマメ科作物の葉を食害する。成虫を捕らえると黄色い体液を出し、その臭いやシミを嫌う人もいる。

生 態

 オオニジュウヤホシテントウとルイヨウマダラテントウ東京西郊型は、ジャガイモ、ナス、トマトなどを餌とし、発育期間は25℃条件では卵から成虫まで約1ヶ月を要する。成虫は年に1回の発生する。
 ニジュウヤホシテントウも同じくナス科作物の葉を食べるが、年に2〜3回の発生である。いずれも大規模な圃場よりも家庭菜園のような小規模の畑で多く発生する。
 インゲンテントウはインゲンやササゲなどを食べて、年2回発生する。これらのテントウムシは、いずれも成虫で越冬する。

防 除

詳しい防除方法は群のページをご覧ください。

特記事項

 オオニジュウヤホシテントウ、ニジュウヤホシテントウの越冬成虫は、春にジャガイモが葉を出すのと間もなく飛来し、刺激を与えると直に裸地に落ちるので、この時期だと人の手で簡単に除去できる。幼虫による葉の食害は6月から7月にかけて徐々に激しくなるので、なるべく初期の頃に、園芸用の農薬<を散布する。収穫が早いジャガイモの近くに、遅れて収穫する同じナス科のトマトやナスを植えないようにし、隣接する畑には分類学的に遠縁の科に属する作物を植えるようにする。
 インゲンテントウでも同様であるが、周りの畑から多数飛来してくるようなら、薬剤散布を数回行う。

オオニジュウヤホシテントウ

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