節足動物門 昆虫綱 コウチュウ目 シバンムシ科 Anobiidae
建材害虫、家具害虫、文化財害虫、不快害虫
ケブカシバンムシは、体長3.7〜6.0mm、褐色で、全体が短毛で覆われ、背面には2本の不定形な帯紋がある。
マツザイシバンムシは体長3.0〜6.0?、暗赤褐色で、細長い円筒形。
ケブカシバンムシはヨーロッパ、北アメリカ、日本に分布。日本では本州、四国、九州に分布する。マツザイシバンムシは世界中に分布し、日本でも全国に分布する。
ケブカシバンムシは、広範な樹種を加害するが、とくに古材を好むため古い家屋によく発生する。また神社、仏閣などの古い木造建築物では重要な害虫となっている。
マツザイシバンムシはマツ材を加害する。
ケブカシバンムシは成虫が6〜8月に出現する。夜間に活動するため、あまり人目につかない。25℃条件で、卵期は15〜23日。人口飼料で飼育した場合には9〜11ヶ月で羽化するが、自然条件では2年以上かかるものと考えられている(酒井、1995)。加害材の表面には直径3?の脱出孔が空けられ、材の中には粒状の糞が充満する。
マツザイシバンムシは西日本では4〜6月、北日本では6〜7月に出現する。夜行性。幼虫は、樹皮下を好んで食べ、羽化まで2年またはそれ以上を要する(酒井、1995)。