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害虫の種別の説明

節足動物門 昆虫綱 コウチュウ目 カツオプシムシ科 Dernestidae カツオブシムシ属 Dermestes

トビカツオブシムシ Dermestes ater Degeer
ハラジロカツオブシムシ Dermestes maculatus Degeer

害虫のカテゴリ

食品害虫、混入異物、不快害虫、アレルギー、文化財害虫、建材害虫

形 態

 トビカツオブシムシは体長9mm内外。全体黒褐色で黄褐色短毛を密生し、鞘翅には暗色毛が混在、腹面の各腹節には4個の褐色毛斑がある。
 ハラジロカツオブシムシは体長9〜10mm。全体黒褐色で鞘翅には淡色および暗色毛が混生し、腹面は白色毛で覆われ、白色に見える。
 どちらの幼虫も老熟すると体長10〜15mmに達し、全体が紡錘形で黒褐色。長毛で覆われ、各体節後縁に短毛を密布し、腹部末節は硬化し、1対の顕著な突起がある。

分 布

 トビカツオブシムシとハラジロカツオブシムシは世界各地に分布し、日本全土に分布する。

被 害

 ハラジロカツオブシムシ、トビカツオブシムシ、ヒメカツオブシムシなどは重要な食品害虫で、鰹節や煮干など乾燥した動物質のものを好んで食害する。乾燥食品を加害するだけでなく包装資材によく穴を開けるため、それが原因で他種の食品害虫の侵入を許し、被害を大きくさせることがある。また養鶏場で発生すると、幼虫が蛹化の際に壁の断熱材に穿孔して被害を与える。

生 態

 トビカツオブシムシは年に2世代発生し、成虫で越冬する。成虫の寿命は1年内外で、その間に約250個の卵を産む(安富・梅谷、1995)。
 ハラジロカツオブシムシは、1年に3世代が発生すると考えられている。成虫は春に餌上や壁の割れ目などに2〜20個ずつ卵を産み付け、生涯に200〜300個を産卵する。卵期間が2〜7日、幼虫期間が1〜2ヶ月、蛹期間が1〜2週間、成虫の寿命は2〜6ヶ月程度である。ただし幼虫の発育期間は温度条件や餌条件で大きく変化し、長い場合には数年を要することもあるという(田中、1995)。成虫は夜に照明に飛来する。

防 除

詳しい防除方法は群のページをご覧ください。

トビカツオブシムシ(成虫)

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