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害虫の種別の説明

節足助物門 昆虫綱 シミ目 シミ科 Lepismatidae

セイヨウシミ Lepisma saccharina LINNE
ヤマトシミ Ctenolepisma villosa (FABRICIUS)
マダラシミ Thermobia domestica (Packard)

害虫のカテゴリ

不快害虫、書籍害虫、文化財害虫、衣類害虫、混入異物

形 態

 セイヨウシミは、体長約8〜9mm、流線形で草白色の地に暗褐色の鱗粉を密に装い、汚銀色の光沢を帯び、翅はない。ヤマトシミは肉眼ではセイヨウシミとの区別が難しいが、各腹節の毛と尾端の形態が異なる。マダラシミは体表に黄白色と黒褐色の斑状が見られる。

分 布

 ヤマトシミは日本全域に分布、国外ではインドまで、東洋熱帯に広く分布する。 セイヨウシミは全世界に分布し、日本には有史以後に侵入したものである。 近年は都市部で分布を広げ、ヤマトシミと入れ替わりつつある。 一般 の家庭などでは、押入れの奥や畳の下、あるいは桟の隅などに潜んでいることが多い。

被 害

 紙類を食害する虫として有名であり、古くから書籍や衣類の害虫として知られる。特に澱粉質の糊の付いた部分を好み、また古くなってかび臭くなった紙製品も好む。加害形態は表面をかじるように食害し、内部まで穿孔することはない。シバンムシなどと比較すると被害は軽微であるが、絵画のように表面そのものが価値ある美術品などにとっては、極めて重要な害虫となる。古い民家の壁紙につくこともあり、糊付けされた部分を特に良く食害する。
 なお、食品害虫としても要注意で、小麦粉やパン類、その他の乾燥貯蔵食品が被害を受ける。

生 態

 シミは紙魚と書き、和名はこのような生態と鱗粉で覆われた流線形の形態に由来する。発生は不規則で、年間を通じて卵・幼虫・成虫の各態が見られるが、年3〜4世代を繰り返すと考えられる。
 セイヨウシミの場合、卵期間は45〜60日、幼虫は4回の脱皮を経て1年間をかけて成虫となる。飢餓に非常に強く、高湿度では絶食状態でも1年間は生存できる。活動は非常に敏速である。夜行性で、明るい間は物陰に隠れ、その行動様式はゴキブリに似ている。動きはかなり早い。

防 除

詳しい防除方法は群のページをご覧ください。

セイヨウシミ

この害虫が属する群
この害虫のグループ
  • セイヨウシミ Lepisma saccharina LINNE