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害虫の種別の説明

節足動物門 倍脚綱 オビヤスデ目Polydesmida ヤケヤスデ科Paradoxosomatidae

ヤケヤスデ Oxidus gracilis (C.L.Koch)
アカヤスデ Nedyopus tambanus

害虫のカテゴリ

不快害虫、有毒害虫

形 態

 数十節の体節からなり、各節に2対の肢がある細長い体で、不快害虫となる種類は体長約20〜80mmである。
代表的なヤケヤスデは、体長約20mm、幅約2mm、節は20節で通常背面は暗褐色であるが、体色には変異がある。脚は黄白色。
アカヤスデは体長25mm、黒褐色。

分 布

 ヤケヤスデは世界の熱帯〜温帯に分布し、日本でも全国に分布している。 アカヤスデは本州中部から西日本に分布。

被 害

 家屋内に侵入して、不快がられる。姿が気持ち悪いだけでなく、胴の側面または下面の臭腺から刺激臭のある体液を分泌し、シミ汚染にもなる。体液にはヨード、キノンのほか青酸、ベンズアルデヒドも含まれており、食品に混入して誤食すると危険である。皮膚に多量に付いた場合には痛みを感じ、ひどい時には水泡をつくる。目に入ると結膜炎や角膜炎を起こす恐れがある(安富・梅谷、1995)。

生 態

 ヤケヤスデは、地表の石の下や落ち葉の中、腐葉土や堆肥の中などに生息し、雨が続いて土の含水量が多くなると、上方に這い上がる習性があることから、家の外壁などを多数這い上がる。屋内への侵入は梅雨の時期に多く、また秋の越冬時や大雨の直後にも多数侵入してくることがある。都市部では、植栽や浄化槽の汚泥など人為的環境から発生することが多い。
 夏から秋にかけて成虫が出現・繁殖する。産卵数は150〜300個、秋に孵化した幼虫は越冬して次の年の夏に成虫となる。都市近郊では5月中旬以降に幼虫の家屋への侵入が起こり、6月下旬〜7月上旬に成虫が侵入する(篠原、1994)。
 アカヤスデもヤケヤスデと同じような生態であるが、都市部よりも農村地に多い。5月に産卵し、10〜11月に成虫となり、成虫で越冬する。4〜5月頃に越冬成虫が集団で徘徊する(篠原、1994)。

防 除

詳しい防除方法は群のページをご覧ください。

ヤケヤスデ

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