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害虫の種別の説明

節足動物門 昆虫綱 コウチュウ目 ヒラタムシ科 Cucujidae

カクムネヒラタムシ類 Cryptolestes

主な種類

カクムネチビヒラタムシ Cryptolestes pusillus (Schoherr)
ハウカクムネヒラタムシ Cryptolestes pusilloides (Syeel et Howe)
サビカクムネヒラタムシ Cryptolestes ferrugineus (Stephens)
トルコカクムネヒラタムシ Cryptolestes turcicus (Grouvelle)
ほか

害虫のカテゴリ

食品害虫、混入異物、不快害虫

形 態

 いずれの種類も体長約2mm、褐色〜赤褐色で、扁平な体をしている。
 サビカクムネヒラタムシは体長が幅の3倍以上で、触角は体長の半分以下であるが、カクムネチビヒラタムシでは体長は幅の3倍以下、トルコカクムネチビヒラタムシは雄の触角が体長の半分以上である。いずれも幼虫は体長3mmに達し、乳白色で、尾端に褐色の1対の突起がある。

分 布

 カクムネヒラタムシ、ハウカクムネヒラタムシは世界共通種で、日本では本州以南に分布する。サビカムムネヒラタムシも世界共通種、トルコカクムネヒラタムシは温帯地方に広く分布する。これら2種は日本では全国的に分布している。

被 害

 重要な貯穀害虫で、穀類・穀粉から加工食品に至るまで幅広く食害し、特に糠や小麦粉などの穀粉や細かく砕かれたビスケットなどの加工食品が加害されることが多い。 完全な穀粒は通常、食害しないが、他の害虫が発生すると二次的に発生することもある。
 なお、近縁種のハウカクムネヒラタムシは乾燥シイタケの害虫としても知られている。

生 態

 ヒラタムシ類は穀粉を好み、それらに混入したまま世界中に運ばれて各国に分布を拡大している。日本でも輸入穀物の検疫の際に発見される昆虫類の中で、ヒラタムシ類の合計個体数は最も多い(複数種を含む)。
 ハウカクムネヒラタムシの発育には22℃以上の温度が必要で、高温を好み、寒さや乾燥に弱い。サビカクムネヒラタムシやトルコカクムネヒラタムシはもっと寒さに強く、分布も広い。いずれの種類も年中温度が一定に保たれた食品工場の中などでは、年に4〜5回の発生が可能である。

防 除

詳しい防除方法は群のページをご覧ください。

カクムネヒラタムシ

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